図書室の本紹介〔令和5年1月〕

更新日:2025年02月26日

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本のひろば

図書部では、毎月「本のひろば」を発行し、おすすめの本を紹介しています。

本のひろば1月号〔No.288(2023年1月1日発行)〕より

今月のおすすめ

水俣病闘争史の本の表紙
書名

水俣病闘争史

著者

米本浩二

出版社

河出書房新社

最近読んだ本のなかで、自分がいちばん感銘を受けた本を紹介させて頂きます。

1953年に、熊本県水俣湾周辺の一寒村で、多数の猫が死に、奇病といわれた患者のことが報道されました。
20年後の1973年に、株主総会の場で水銀汚染源チッソの社長が土下座して、裁判で全面勝利し、国は法律を制定します。

その紆余曲折を記録した壮絶な「水俣病闘争史」です。

勝利から半世紀が過ぎた2022年の夏に、生々しくもコンパクトにまとめられた新刊本です。

自分が住む村の冷たい目線から、チッソ・水俣市・政府にいたるまで、すべてが患者の敵でした。

差別され、無視され、敵視され、切り捨てられた、文字通りの孤立無援状態です。
まだ「公害」という言葉もありません。

今の日本では、社会・政治・企業・世論が、弱者・被害者に対して寄り添うべきだという考え方は、当たり前の常識です。

この当たり前の日常も、水俣病患者たちが苦闘のすえ勝利してくれたおかげだと、つくづく思いました。

 闘った患者の言葉「水俣病になってよかったこともある。おかげで人に逢うた…。
人間も好きになった」「このきつか躰で、人を恨めばさらにきつか。」

読み進めるうちに、私が同じ職場で働いていた先輩の名前を各所に発見しました。
その先輩が、熊本で勤務中に闘いに参加していたことをはじめて知ったのも、ちょっとした衝撃でした。
いつもおおらかで明るく朗らかな先輩は、一言も水俣のことを私に話してくれませんでした。
いま会って聞けば、先輩は私に何を話してくれるのでしょうか? 先輩は、東京に住み、今もお元気です。

図書部/T.K.

今月のテーマ図書

1月のテーマ 「跳ねる(うさぎ年)」

図書部では、毎月テーマ本を決めて、図書室の受付(カウンター)付近に排架しています。

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井の頭コミュニティ・センター
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休館日:月曜日、祝日、年末年始
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電話:0422-44-7321

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